小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)が、平成22年2月より接種できるようになりました。
肺炎球菌は小児にとって、インフルエンザ菌とともに最も重要な細菌で、髄膜炎、肺炎、中耳炎等を起こします。特に、小児の髄膜炎を起こす菌としてはインフルエンザ菌(約60%)に次いで多く(約30%)、この2つの細菌で小児髄膜炎の原因菌の約90%を占めています。
インフルエンザ菌については、約1年前よりヒブワクチンとして接種が始まっています。
アメリカでは、約10年前に小児用肺炎球菌用ワクチンの接種が始められており、その有効性と安全性については証明されています。
大変紛らわしいのですが、数年前より日本で接種が始められた成人用肺炎球菌ワクチンは、小児には使えません。
小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)は、インフルエンザ菌ワクチン(ヒブ)と同じく、以下の通り、年齢によって接種回数が違います。
①生後2~6カ月 約1カ月の間隔で3回、約2カ月後に1回(計4回)
②生後7カ月~12カ月未満 約1カ月の間隔で2回、約2カ月後に1回(計3回)
③1歳~2歳未満 2カ月以上の間隔で計2回
④2歳~9歳 1回のみ
小児用肺炎球菌ワクチンには今のところ助成はなく、すべて自費で、接種には予約が必要です。また、このワクチンは生後3カ月より始まる3種混合ワクチンとほぼ同じスケジュールで進められますので、3種混合ワクチンとの同日同時接種が勧められます。小児用肺炎球菌ワクチンは、接種を申し込まれてから接種までの待ち時間がほとんどありませんので、計画的に接種を進めることができます。
接種をご希望の方は、当院窓口でお申し込みください。