今夏首都圏で風疹が流行とのニュースが入ってきました。風疹とは、熱が3日ほど続き、体中に淡い発疹が出る感染症で、3日ばしかとも呼ばれます。
風疹に特効薬はなく、日にちがたてば治る病気ですが、妊婦が妊娠初期に風疹にかかると、3人に1人ぐらいの割合で目や耳や心臓に異常を持つ障害児(先天性風疹症候群)が生まれます。欧米では風疹の予防接種が普及しているため、先天性風疹症候群はほとんど発生しなくなっています。日本では、ワクチンの普及が十分でないため、いまだに多い年には年に2桁の発生があるといわれています。
風疹ワクチンは2回接種が標準です。男女とも、ワクチンを受けていないか、1度しか受けていない人は、接種をお勧めします。夫が風疹にり患して妊娠中の妻に移すというパターンが多いようですから、夫の風疹予防も大切です。近い将来に妊娠の可能性のある人は、風疹の免疫を調べられることをお勧めします。風疹ワクチンを受けるためには、確実に妊娠していないことの確認が必要です。また、ワクチン接種後は、2か月の避妊が必要です。